先日106回薬剤師国家試験の合格発表があり合格することができたので、過去の薬ゼミ全統模試の成績を公開して情報提供していきたいと思います。
また前期から国家試験までにしてきた勉強や過ごし方なども書いたので参考になれば幸いです。
もくじ
模試から本番までの成績と平均点数推移
こちらはグラフは私の薬ゼミ全国統一模試の結果と全国平均を表したグラフです。
みどりが私の点数でみず色が全国平均です。
まず初めに全国平均について詳しくみていきます。各試験ごとに平均点は約20点ずつアップしていることがわかります。
つまり統一Ⅰで180点取れると、各試験で20点ずつ得点アップすると仮定すれば、本番では240点前後取れ合格できると言うことになります!
平均的な話ですので例外もありますが、一つの目安になると思います。合格から逆算すると、統一Ⅰで180点くらいあれば合格できる計算ですね。(あくまで平均的な話ですが。)
また、平均の伸びから自分の勉強法がズレていないかも確認できますね。
各模試で20点ずつアップしていけば、平均的に点数が伸びていると言えます。これを一つの目安とすることで、自分の勉強法が正しいのか、客観的に見ることができます。
これは見落とされがちなので強調したいのですが、順位を上げるには各模試で20点以上点数を上げなくてはならないと言うこともわかります。
どう言うことかというと、あなたの点数が20点しかアップしていなければ、周りも20点ずつ点数が上がっているので相対的な順位は変動しないと言うことです。
試験が近づきカウントダウンが始まると「あと100日あるから1日1点ずつあげていけば100点アップ!」と言う話を目にすると思います。
見落としてはいけないのは自分だけでなく周りも成長すると言う点です!!
順位は相対的なものであり、平均的に成長することはプラマイゼロ。
もしあなたがすでに上位にいるのであれば問題ないですが、そうでないのなら平均以上の勉強をしなければなりません。薬剤師国家試験では、ざっくり1万人のライバルの中から上位6割である6千位くらいに入る必要があります。
統一Ⅰでボーダーを20点上回ったのは目標を立てて計画的に勉強を進めてきた結果だと言えます。薬ゼミを受けずとも前期の勉強だけで国試のボーダーを越えることが可能だということ証明されました。もちろんそれなりの対策を行えば、です。詳細は下記を参照ください。統一Ⅱでは一旦下げましたが、本番直前は持ち直しました。と言っても最終的に平均との差は縮まってしまいました。しかし106回の最終的なボーダーは218点だったので、十分だと言えるでしょう。
では、続いて統一模試を受けるまでに私がやってきた勉強法と過ごし方をみていきます。
目標点数が決まれば成績も決まる!
今日一番伝えたい内容は
「目標点数≒自分の点数」
になるということです。
ソフトバンクの孫さんも「登りたい山を決める。これで人生の半分が決まる」と言っています。
少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、国家試験の勉強においても目標点数を設定することが重要だと分かっていたことでしょう。
大切なことは今までの成績ではなく、あなたが目指す点数を設定することです。今までの成績に執われることなく225点を目指して欲しいと思ってます。200点でもいいやと思った時点であなたの伸び代は25点分下がってしまいます。それってすごく勿体無いですよね。
私が前期の勉強だけで、国試のボーダーを20点も上回る245点を取ることができたのは、まさに目標点数を225点に設定したためなんです。
登りたい山を高めに設定しておくことは自分の持っている力を最大限引き出してくれます。
統一Ⅰは多くの受験生がまだ本格的に勉強していません。私は6年生になるまであまり成績が良くなかった自覚があるので、よーいどん。で頭の良い人たちと競争したら負けることは明らかでした。なので周りが勉強するよりはやくはじめようと考え、統一Ⅰで225点取るという高い目標を立てて、前期から力を入れて勉強し始めました。これの戦略が1年間の過ごし方や成績を決めていたと言っても過言ではありません。
長くなってしまいましたが、良い成績を取るためには高めの目標を設定することが大切だと言うことです。
3月〜統一Ⅰまでの勉強法
先ほども述べた通り、3月に225点取る計画を立てました。前期から統一Ⅰまでにやったことは
・既出問題集3年分を5周
・統一模試1回分を1周
です。
こう見ると少なく見えますが、かなりキツイです。自分が一番キツかった時期を挙げるなら、勉強始めたての3月〜7月です。
また青本や既出問題集を使って勉強を始める前に注意していただきたいのが書籍改訂です。
年数が経つにつれ法改正により問題そのものが成立しなくなったり、印刷ミスとうも意外に多いです。
4月に青本が届いたので、過去問を解く→青本の赤字を中心におさえる。
をひたすら繰り返しました。
青本の細かい部分は問題を解くまで手をつけなかったです。また1年を通してまとめノートを作ったりはしていませんでした。
青本についている問題集は、物化生、薬物動態の計算、と衛生の苦手なところだけやって、後期は手をつけていなかったです。
物化生は早めに完成させたかったのと、基礎的な問題が多かったため、まずは苦手な分野から初めてみることをオススメします。
法規に関しては11月頃から2周しました。法規は過去問を抑えることがとても重要であり、対策が単純なので後期から初めても十分得点できます。嫌いな人が多いと思いますが、高得点をとりやすいので絶対捨てないでもらいたいです。
前期の過ごし方はかなり大切なので、より詳しいことはこちらに記載しました。
青本の書籍改訂→薬学ゼミナール
最低でも月に1回は確認すること!
統一Ⅰ〜統一Ⅱまでの勉強法
前期でもう国家試験の勉強は終わったも同然。統一Ⅰ自分の目標を超えた結果を出してしまった私は統一Ⅱの目標を失ってしまいました。気持ちに余裕が生まれたのはよかったのですが、ここで一旦気が緩みました。
後期から薬ゼミのオンライン授業が始まり、サボろうと思えばサボれる状況。また自分で問題と向き合い主体的に取り組む勉強とは違い、朝から夕方までかかるコンテンツをひたすら受け身で聞く勉強は正直退屈であり、つらく感じました。内容はとても良いものだったのですが、とにかく量が多いのです。当然復習も必要なはずでしたが、動画を見切ることが目的となってしまい、終わったら疲れ切って復習ができていませんでした。何か良い方法がないか、だらだら過ごしているうちに統一Ⅱを受け、周りが点数をあげている中、240点と点が伸び悩んでしまいました。
流石にやばい!勉強法を改めます。
統一Ⅱ〜統一Ⅲまでの勉強法
まず、目標を失ってしまっていたのでとりあえず250点を次の目標とすることに決めました。また、薬ゼミの動画も全て見ることから、見なくても良いところは飛ばしたりしながら進めました。割合としては7割弱くらいは見れていたと思います。少し手抜きすることで体力も温存されて復習にも手が回るようになりました。手を抜きつつも復習を行ったため統一Ⅲでは264点取ることができました。授業の復習と目標を持つことの大切さを改めて再確認することとなります。
薬ゼミの授業の他に、
・既出問題集3年分を5周(前期と同じ方法で)
・模試の過去問2回分(前期と合わせると3回分)
をやってました。
特に模試の過去問はとても効率よく要点を抑えることができるので超オススメです。前期からやる必要はないと思いますが、後期に先輩にもらうかメルカリで購入してみてください。
11月くらいからはあまり対策してこなかった法規と実務に力を入れました。サボっていたからではなく最初からこの時期にやると決めていたので計画通りではあります。
法規の勉強はとにかく過去問。新しいことは模試の復習でカバー。また法規は薬ゼミの講義がとてもわかりやすく、ためになったと思います。各単元ではじめて全体像が把握できたと感じることが多かったです。やはりプロです。
実務は青本ももちろん使っていたのですが、リクルートが提供しているヤクチエという添付文書検索アプリを活用していました。勉強を進めていくとどうしても青本には記載がないことも気になりますし、不十分な箇所が絶対出てきます。そんな時はサクッと検索してスクショを撮って、色つけたり線引いて勉強専用フォルダにまとめてました。スクショしておけば少しの時間でもさらっと復習できるので、隙間時間に開いたりできます。また特に重要だと思うところは友達に問題を出してみるとより記憶に定着しますし、お互いのためになります。ぜひダウンロードしてみてください。
ヤクチエのダウンロードはこちらです。
使い方はこんな感じです。
統一Ⅲ〜106回までの勉強法
残るは国試本番のみ。目標は260点としました。薬ゼミの直前講習会を取っていたんですけど、講義は受けず、問題だけ自分で解くことにしました。
この直前講習会で初めて知る薬やトランスポーターなども割とありました。
新しいものは『へー。こんなのあるんだ』くらいで、焦らずやると良いと思います。
これだけ勉強してきてもまだまだ知らないことがたくさんあるんだと。
あくまでテストに合格することが最優先事項なので気にしすぎはよくないです。まれに細かい部分に拘って勉強しようとしている人も見かけますが、沼にハマってしまうので注意です。
ほんとに勉強したいことがあるなら国試の後にするのが良いと思います。まあほとんどの人が国試の後にわざわざ勉強なんてしないと思いますが。
この時期にやっていたのは
・直前講習会の問題
・模試の復習
になります。
106回では直前講習会で出たような問題の出題が多かったです。なので既視感のある問題は自信を持って解くことができました。また、ヤクチエで直前に添付文書を確認していた薬も数問出ました。
Twitterでは過去問を解けば受かる時代は終わった。過去問からやることは意味がない。との意見を割と目にしました。ほんとにそうでしょうか?過去問中心に勉強してきた自分としてはなぜそのように感じるのか全く理解できません。106回では新しい傾向の問題はありましたが、毎年新しい傾向の出題があるのは当たり前だし、急にガラッと変わったところはなく、感覚としては模試を解いているときと変わらなかったです。先ほども述べましたが直前講習会でやったことが割と出ていたのと、模試をよく復習していたため解きやすい印象すらありました。自分としては105回ほど難しくはなかったです。
過去問を中心に勉強し、新しい傾向は薬ゼミの模試から分析する。
これが王道だと思います。過去問解いても受からないと言うのであれば、ただ単に理解していないか量が足りないのではないかと考えます。
薬ゼミの直前講習会についてはこちらの薬ゼミHPから確認できるのでご覧ください。
余裕を持ちたいなら前期に頑張る
いかがだったでしょうか。
まとめると
・既出問題集6年分×5周
・薬ゼミ全統模試6回分
・直前講習会で配布されたプリント
です。
大切なことは
- 高い目標を設定する
- 過去問を繰り返し解く
- 模試で新傾向をつかむ
- 前期から勉強し後期は余裕を持つ
薬剤師国家試験では目標を決めて勉強し、同じ参考書を何回も解いて理解することが大切です。模試は受けっぱなしではなく少なくとも3周くらいやって新傾向まで抑えることが大切でした。
勉強をしていると辛いこと、大変なことがあります。しかしそれは皆同じです。直前になって点数が取れない時ほど焦ることはありません。勉強はできるだけ早くはじめて周りに差をつけましょう。そのほうが後でラクです。特に覚えるのがニガテだったり、勉強が得意でない人ほど早く勉強することが大切です。なぜなら成績アップには時間がかかるからです。時間をかけられる前期のうちに土台を作り、理解を深められるかで後期の点数の伸びも変わってきます。
器用な人は後期から勉強しても間に合いますが、その方達の意見に流されるのは危険です!
長くなってしまいましたが最後までお付き合いいただきありがとうございます。
勉強について不安がある方はこちらのnoteも好評となっておりますのでご確認ください。
このサイトに訪れたみなさまが無事国家試験に合格されることを願っております。
以上。
最後まで見ていただきありがとうございます!
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こんにちは。もちまる@薬剤師国家試験です。